確定裁判が実刑判決の場合におけるいわゆる余罪について刑の執行を猶予することの可否

(平成7年12月15日最高裁)

事件番号  平成6(あ)1060

 

最高裁判所の見解

本件恐喝罪は、右和歌山地方裁判所田辺支部の有罪判決に対する

控訴中の平成三年一〇月六日から同月八日にかけての犯行であるから、

確定裁判のあった暴力行為等処罰に関する法律違反等の罪とは

平成七年法律第九一号による改正前の刑法四五条後段の

併合罪の関係に立ついわゆる余罪に当たる。

 

二 このような余罪については確定裁判が懲役又は

禁鋼の刑の執行を猶予する判決の場合には、

同法二五条一項を適用して更に執行猶予を言い渡すことができるが

(最高裁昭和三〇年(あ)第九六一号同三二年二月六日大法廷判決・

刑集一一巻二号五〇三頁参照)、

本件のように確定裁判が実刑判決の場合には、

執行猶予を言い渡すことができないと解すべきである。

 

そうすると、原判決が、被告人を懲役六月に処した上、

同法二五条一項を適用して三年間右刑の執行を猶予したのは、

同条項の解釈適用を誤ったものであって、

原判決には判決に影響を及ぼすべき法令の違反があり、

これを破棄しなければ著しく正義に反するものと認める。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

判例をわかりやすく解説コーナー


スポンサードリンク