福岡県飯塚市の一家四人殺人事件

(平成9年9月11日最高裁)

事件番号  平成4(あ)131

 

最高裁判所の見解

被告人本人の上告趣意のうち、迅速裁判の保障に反するとして

憲法三七条一項違反をいう点は、記録によると、

被告人に対する起訴から原判決まで所論の年月を要していることは、

その指摘するとおりであるが、記録上うかがわれる諸般の事情を

総合して考えると、本件においては、

憲法三七条一項に定める迅速な裁判の保障に

反する異常な事態に立ち至ったものといえないことは明らかである

(最高裁昭和四五年(あ)第一七〇〇号同四七年一二月二〇日大法廷判決・

刑集二六巻一〇号六三一頁参照)から、所論は理由がなく、

その余の点は、憲法違反及び判例違反をいう点を含め、

実質は単なる法令違反、事実誤認の主張であって、

適法な上告理由に当たらない。

 

また、記録を調査しても、刑訴法四一一条を適用すべきものとは認められない

(記録によると、被害者四名の殺害はいずれも

被告人が単独で行ったとする点を含め、

第一審判決に事実誤認はないとした原判断は、

是認することができる。本件は、Aとの内縁関係を

解消するのやむなきに至った被告人が、

これはAの実姉のBらの仕打ちによるものであるとして

同人らを恨み、深夜、出刃包丁を携えて同人方に押し入り、

就寝中の同人並びにその夫、母及び娘を次々と出刃包丁で突き刺して、

右四名を殺害したというものであって、

本件犯行の罪質、動機、態様、結果に照らすと、

被告人の罪責は誠に重大であり、原判決が維持した

第一審判決の死刑の科刑は、

やむを得ないものとして当裁判所も是認せざるを得ない。)。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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