私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律7条の2第2項の趣旨

(平成15年3月14日最高裁)

事件番号  平成11(行ツ)115

 

最高裁判所の見解

前記事実関係等にかんがみれば,

私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律7条の2第2項の趣旨は,

事業規模の小さい企業に対して軽減算定率を適用することにあるところ,

前記同条の改正の経緯等によれば,同項の規定の適用対象となり得る

「会社」又は「個人」と事業規模においてこれらと

同等というべき事業者との間で軽減算定率の

適用上取扱いを異にしなければならないとする理由は見いだすことができず,

同項の適用対象が同項の規定する「会社」又は「個人」に

厳格に限定されていると解するのは相当でないというべきである。

 

原審の指摘するとおり,協業組合は,

その固有の出資の総額及び従業員数をもって

事業の規模を判断するのは適当とはいえず,

単純に「会社」又は「個人」と同列に論ずることはできない。

 

しかし,上告人の主張によれば,

上告人の組合員は個人事業者であるところ,

協業組合が,各組合員が営んでいた事業を

基盤としているものであることからすれば,

個人事業者を組合員とする協業組合にあっては,

当該組合固有のものに各組合員固有のものを合わせた

常時使用する従業員の総数が同項の規定する「会社」及び「個人」に関する

従業員数の要件に該当するときは,同項を類推して,

当該組合には軽減算定率が適用されるものと解するのが相当である。

 

これと異なる原審の判断には,判決に影響を及ぼすことが

明らかな法令の違反があり,上告理由について判断するまでもなく,

原判決は破棄を免れない。

 

論旨は,上記の趣旨をいう限度で理由がある。

そして,上告人及びその組合員の常時使用する従業員の総数は,

原審の確定するところではないから,

更に審理を尽くさせるため,本件を原審に差し戻すこととする。

 

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