移送決定に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件

(平成23年5月18日最高裁)

事件番号  平成23(許)4

 

この裁判では、

民訴法38条後段の要件を満たす共同訴訟につき

同法7条ただし書により同法9条の適用が排除されるかについて

裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

法38条後段の共同訴訟であって,いずれの共同訴訟人に係る

部分も受訴裁判所が土地管轄権を有しているものについて,

法7条ただし書により法9条の適用が

排除されることはないというべきである。

 

なぜなら,法7条は,法4条から法6条の2までを受けている文理及び

条文が置かれた位置に照らし,土地管轄について規定するものであって

事物管轄について規定するものではないことが明らかであり,また,

法7条ただし書の趣旨は,法38条後段の共同訴訟において,

一の請求の裁判籍によって他の請求についても土地管轄が認められると

遠隔地での応訴を余儀なくされる

他の請求の被告の不利益に配慮するものであると解されるのであり,

簡易裁判所ではなく当該簡易裁判所を

管轄区域内に置く地方裁判所において

審理及び裁判を受けることにより被告が

不利益を被ることがあり得るとしても,

上記と同様の配慮を要するとはいえないからである。

 

相手方は本件訴訟が法38条後段の

共同訴訟に当たることを自認するところ,

いずれの被告に係る部分も受訴裁判所である

名古屋地方裁判所が土地管轄権を有しているから,

相手方に係る訴訟を含む本件訴訟は,訴訟の目的の価額が

法9条1項本文により140万円を超えることになり,

同裁判所の事物管轄に属するものというべきである

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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