自動車の保管場所の確保等に関する法律11条2項2号,17条2項2号の罪の主観的要件

(平成15年11月21日最高裁)

事件番号  平成15(あ)93

 

最高裁判所の見解

自動車の保管場所の確保等に関する法律11条2項2号,17条2項2号は,

専ら故意犯を処罰する趣旨であると解すべきである。

 

そして,本罪の故意が成立するためには,行為者が,

駐車開始時又はその後において,法定の制限時間を超えて

駐車状態を続けることを,少なくとも

未必的に認識することが必要であるというべきである。

 

記録によれば,被告人は,

妻から買物に行くのをやめたと言われた時点においては,

本件自動車を道路上に駐車させたままであることを失念していた旨を

一貫して供述しているところ,本件自動車が駐車されていた場所は

自宅車庫前の路上であり,車庫のシャッターは開けられたままであったこと,

被告人は日ごろは毎晩本件自動車を

車庫に格納していたものと認められること等の

本件における諸事情にかんがみれば,

被告人の上記弁解を排斥して被告人に

本罪の故意があったと認定するには,

合理的な疑いがあるというべきである。

 

そうすると,本件においては,

公訴事実の証明が十分でないといわざるを得ず,

本罪の成立を認めて被告人を罰金4万円に処した

第1審判決及びこれを維持した原判決は,

事実を誤認して法令の解釈適用を誤ったものであって,

破棄しなければ著しく正義に反するものと認められる

 

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