行政事件訴訟法12条3項にいう「下級行政機関」の意義

(平成15年3月14日最高裁)

事件番号  平成14(行フ)10

 

最高裁判所の見解

行政事件訴訟法12条3項にいう当該処分又は裁決に関し

事案の処理に当たった下級行政機関とは,

当該処分等に関し事案の処理そのものに実質的に関与した

下級行政機関をいうものと解すべきところ

(最高裁平成12年(行フ)第2号同13年2月27日

第三小法廷決定・民集55巻1号149頁参照),

この下級行政機関に当たるものは,

当該処分等を行った行政庁の指揮監督下にある

行政機関に限られないと解するのが相当である。

 

本件において,改定請求の可否の判断は,

相手方が昭和21年3月16日から同34年7月26日までの間も

軍務に服したということができるかどうかに係るところ,

前記事実関係によれば,京都府保健福祉部地域福祉・援護課の担当者は,

相手方の履歴について,履歴書の原本と照合してその審査をし,

前記通知の処理方針に従って,本件請求は認められないとの実質的な判断をし,

相手方の軍人退職年月日を現地召集解除日の

昭和21年3月15日と記載した履歴書を作成して証明書を添付し,

上記の経過を記載した意見書を添え,厚生省を経由して裁定庁である

総務庁恩給局長に送付したのであり,本件処分は,

専ら同課の調査結果及び意見に基づいてされたものとみることができる。

 

そうすると,京都府知事は,本件処分につき,

事案の処理そのものに実質的に関与したものということができ,

行政事件訴訟法12条3項にいう事案の処理に当たった

下級行政機関に当たるというべきである。

これと同旨の原審の判断は,正当として是認することができる。

 

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