証券取引法17条に定める損害賠償責任の責任主体

(平成20年2月15日最高裁)

事件番号  平成18(受)2084

 

この裁判では、

証券取引法(平成16年法律第97号による改正前のもの)17条に定める

損害賠償責任の責任主体は同法にいう発行者等に限られるかについて

裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

原審は,法17条に定める損害賠償責任の責任主体になり得る者は

発行者等に限定されると解しているが,

同条には責任主体を発行者等に限定する文言は存しない。

 

そして,法は,何人も有価証券の募集又は売出しのために

法定の記載内容と異なる内容を記載した目論見書を使用し,

又は法定の記載内容と異なる内容の表示をしては

ならないと定めていること(13条5項),

重要な事項について虚偽の記載があり又は

重要な事実の記載が欠けている目論見書を作成した

発行者の損害賠償責任については,

法17条とは別に法18条2項に規定されていることなどに照らすと,

法17条に定める損害賠償責任の責任主体は,

虚偽記載のある目論見書等を使用して

有価証券を取得させたといえる者であれば足り,

発行者等に限るとすることはできない。

 

これを本件についてみると,前記確定事実によれば,

B及び被上告人Y2は,Aグループに属する

会社の代表取締役又は取締役として,

上告人に対し,重要な事項について虚偽の表示がある

本件目論見書を交付して本件証券の取得につき

あっせん,勧誘を行い,あるいはC社とともに

本件証券の内容について説明し,その結果上告人は

本件証券を取得するに至ったというのであるから,

法17条に定める損害賠償責任の責任主体となるというべきである。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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