豊中市の男女殺人等事件

(平成18年6月13日最高裁)

事件番号  平成15(あ)2396

 

最高裁判所の見解

本件は,被告人が,同せい相手である女性の別居中の夫が離婚交渉に際して

被告人を排斥しようとする態度を示したこと等に憤まんを抱くとともに,

同女を将来にわたり我がものとするためには

上記夫の存在が邪魔になると考えたことから,

連日にわたり住宅密集地の路上において深夜に同人を待ち伏せた挙げ句,

その姿を認めるや,所携の手製のやり様刃物で

同人の背部を突き刺した上,所携の刺身包丁及びくり小刀で

同人の頸部,前胸部等を繰り返し突き刺し,さらに,

同人の同伴女性が助けを求めて叫ぶなどしたことから,

口封じのために同女を上記の刺身包丁及びくり小刀で

多数回にわたり突き刺して,両名をいずれも

その場で殺害したという,殺人,

銃砲刀剣類所持等取締法違反の事案である。

 

本件各犯行は,罪質が甚だ悪質であり,

動機や経緯に酌量の余地がなく,計画的で,

殺害の態様も執よう,冷酷かつ残虐であって,

被害者2名の生命を奪った結果は極めて重大である。

 

被告人は,若年時に強盗殺人,強盗予備,殺人予備,

非現住建造物等放火未遂等の罪を犯して無期懲役に処せられ,

約18年間にわたり服役しながら,仮出獄を許されてから

約7年後に本件各犯行に及んだものであって,

被告人の凶暴で反社会的な行動傾向は,

長期にわたる服役にもかかわらず改善されていなかったというほかはない。

 

これらの事情に加え,各遺族の被害感情,社会に与えた影響等に照らすと,

仮出獄後本件に至るまではさしたる問題を起こすことなく

社会生活を送ってきたことなど被告人のために酌むべき事情を

十分考慮しても,被告人の罪責は誠に重大であり,

被告人を死刑に処した第1審判決を維持した原判断は,

当裁判所もこれを是認せざるを得ない。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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