財産目当て従弟ら殺人事件

(平成12年4月4日最高裁)

事件番号  平成8(あ)482

 

最高裁判所の見解

記録を精査しても、本件について刑訴法四一一条を適用すべきものとは

認められない(本件は、被告人が、実兄(後に自殺)と共謀の上、

一人暮らしの従弟宅を訪れ、マッサージをすると偽って、

うつ伏せになった従弟(当時三六歳)の手足をビニールひもで

緊縛して抵抗できないようにした上、

その首にビニールひもを巻き付け、二人がかりで

その両端を引っ張って絞殺し、権利証等を強取するとともに、

その死体を海浜に埋めて遺棄し、その後、従弟になりすまして

その居宅と敷地を売却処分して多額の金銭をだまし取り、

さらに、その一年余り後に、近所の

やはり一人暮らしの女性(当時六六歳)を

自動車の助手席に乗せて走行中、被告人がその背後から

首に電気コードを巻き付け、その両端を引っ張って絞殺し、

権利証等を強取するとともに、その死体を前同様に

海浜に埋めて遺棄したなどという

二回にわたる強盗殺人・死体遺棄のほか、

詐欺、窃盗各一件の事案である。いずれの強盗殺人の犯行も、

周到に準備計画されたものであり、罪質は極めて悪質であって、

動機は利欲から出たもので酌量の余地は全くなく、

落ち度のない二名の被害者の人命を奪ったその結果は重大であり、

犯行の態様も残虐かつ冷酷である。そのほか、

遺族の被害感情、社会に与えた影響等に照らすと、

被告人が実兄に誘われて最初の強盗殺人の犯行に及んだことなど、

被告人のために酌むべき事情を十分考慮しても、

被告人の罪責は誠に重く、原判決が維持した

第一審判決の死刑の科刑は、当裁判所も

これを是認せざるを得ない。)。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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