過払金返還債務の承継の有無

(平成23年7月8日最高裁)

事件番号  平成22(受)1405

 

この裁判では、貸金業者が貸金債権を一括して

他の貸金業者に譲渡する旨の合意をした場合における,

借主と上記債権を譲渡した業者との間の金銭消費貸借取引に係る

契約上の地位の移転及び上記取引に係る

過払金返還債務の承継の有無について

裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

貸金業者(以下「譲渡業者」という。)が貸金債権を一括して

他の貸金業者(以下「譲受業者」という。)に

譲渡する旨の合意をした場合において,

譲渡業者の有する資産のうち何が譲渡の対象であるかは,

上記合意の内容いかんによるというべきであり,

それが営業譲渡の性質を有するときであっても,

借主と譲渡業者との間の金銭消費貸借取引に係る

契約上の地位が譲受業者に当然に移転する,あるいは,

譲受業者が上記金銭消費貸借取引に係る過払金返還債務を

上記譲渡の対象に含まれる貸金債権と一体のものとして

当然に承継すると解することはできない

(最高裁平成22年(受)第1238号,同年(オ)

第1187号同23年3月22日第三小法廷判決・

裁判集民事236号登載予定参照)。

 

そして,このことは,借主と譲渡業者との間で締結された

金銭消費貸借取引に係る基本契約が,

過払金充当合意を含むものであったとしても異ならない。

 

前記事実関係によれば,本件譲渡契約において,

上告人は本件債務を承継しない旨が明確に合意されているのであって,

上告人は本件債務を承継せず,

その支払義務を負わないというべきである。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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