遺産を特定の推定相続人に単独で相続させる旨の遺産分割の方法を指定する「相続させる」旨の遺言

(平成23年2月22日最高裁)

事件番号  平成21(受)1260

 

この裁判では、

「相続させる」旨の遺言により遺産を相続させるものとされた

推定相続人が遺言者の死亡以前に死亡した場合における

当該遺言の効力において裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

被相続人の遺産の承継に関する遺言をする者は,一般に,

各推定相続人との関係においては,その者と各推定相続人との

身分関係及び生活関係,各推定相続人の現在及び

将来の生活状況及び資産その他の経済力,特定の不動産

その他の遺産についての特定の推定相続人の関わりあいの有無,

程度等諸般の事情を考慮して遺言をするものである。

 

このことは,遺産を特定の推定相続人に単独で相続させる旨の

遺産分割の方法を指定し,当該遺産が遺言者の死亡の時に直ちに

相続により当該推定相続人に承継される効力を有する

「相続させる」旨の遺言がされる場合であっても異なるものではなく,

このような「相続させる」旨の遺言をした遺言者は,

通常,遺言時における特定の推定相続人に

当該遺産を取得させる意思を有するにとどまるものと解される。

 

したがって,上記のような「相続させる」旨の遺言は,

当該遺言により遺産を相続させるものとされた推定相続人が

遺言者の死亡以前に死亡した場合には,

当該「相続させる」旨の遺言に係る条項と遺言書の

他の記載との関係,遺言書作成当時の事情及び

遺言者の置かれていた状況などから,遺言者が,

上記の場合には,当該推定相続人の代襲者

その他の者に遺産を相続させる旨の意思を有していたとみるべき

特段の事情のない限り,その効力を生ずることはないと

解するのが相当である。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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