配当表に債権者として記載されていない者と配当異議の訴えの原告適格

(平成6年7月14日最高裁)

事件番号  平成2(オ)1128

 

最高裁判所の見解

不動産競売事件の配当手続において、執行裁判所は、

民事執行法八七条一項所定の配当を受けるべき

債権者に該当すると認めた者を配当期日に呼び出し、

配当期日において必要な審尋等を行い、

配当表を作成するものとされ、配当表には、

各債権者について債権の額、配当の順位及び額等を記載するが、

配当の順位及び額は、全債権者間に合意が成立した場合には

その合意により、その他の場合には実体法の

定めるところにより記載することとされている(同法一八八条、八五条)。

 

配当異議の申出及び配当異議の訴えは、

このようにして作成された配当表中の債権又は配当の額に対する

実体上の不服につき、争いのある当事者間で

個別的、相対的に解決するための手続であると解される。

 

したがって、配当表に記載された債権又は配当の額について

配当異議の申出をし、配当異議の訴えを提起することができるのは、

配当表に記載された債権者に限られ、

配当表に記載されなかった者は、自己が配当を受けるべき

債権者であることを主張して配当異議の訴えを提起する

原告適格を有しないと解するのが相当である

(配当を受けるべき債権者であるにもかかわらず

配当表に記載されなかった者は、配当表の

作成手続の違法を理由として、執行異議の

申立てによりその是正を求めるべきである。)。

 

これを本件についてみるに、上告人は、

本件配当表に債権者として記載されなかったのであるから、

本件配当表について配当異議の訴えを提起する

原告適格を有しないものというほかはなく、

本件訴えは不適法として却下すべきものであったと

いわなければならない。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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