麻薬特例法11条1項(2条3項),13条1項

(平成20年4月22日最高裁)

事件番号  平成19(あ)1055

 

この裁判では、

薬物犯罪の幇助犯から「国際的な協力の下に規制薬物に係る

不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び

向精神薬取締法等の特例等に関する法律」

11条1項,13条1項により没収・追徴できる

薬物犯罪収益等の範囲について裁判所が見解を示しました。

 

最高裁判所の見解

麻薬特例法11条1項(2条3項),13条1項は,

その文理及び趣旨に照らし,薬物犯罪の犯罪行為により

得られた財産等である薬物犯罪収益等をこれを得た者から

没収・追徴することを定めた規定であると解される。

 

これを幇助犯についてみると,その犯罪行為は,

正犯の犯罪行為を幇助する行為であるから,

薬物犯罪の正犯(共同正犯を含む。)が

その正犯としての犯罪行為により薬物犯罪収益等を得たとしても,

幇助犯は,これを容易にしたというにとどまり,

自らがその薬物犯罪収益等を得たということはできず,

幇助したことのみを理由に幇助犯から

その薬物犯罪収益等を正犯と同様に

没収・追徴することはできないと解される。

 

そして,上記各条文の解釈によれば,

幇助犯から没収・追徴できるのは,幇助犯が

薬物犯罪の幇助行為により得た財産等に

限られると解するのが相当である。

 

したがって,これと異なる上記大阪高等裁判所及び

東京高等裁判所の各判例は,いずれもこれを変更し,

原判決は,その判断が相当なものとして,これを維持すべきである。

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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