松戸,目黒,我孫子の連続強盗殺人等事件

(平成23年11月22日最高裁)

事件番号  平成20(あ)702

 

最高裁判所の見解

本件は,被告人が,共犯者と共謀し,

(1) 平成14年8月5日,会社社長宅に押し入り,

家人2名に暴行を加えて現金等を強取した上,

同人らを絞殺し,さらに同居宅に放火した住居侵入,

強盗殺人,現住建造物等放火の事件,

(2) 同年9月24日,歯科医師宅に押し入り,

同医師をナイフで刺突するなどの暴行を加えて現金等を強取した上,

同医師を絞殺した住居侵入,強盗殺人の事件,

(3) 同年11月21日,会社社長宅に押し入り,

家人1名に暴行を加えて現金等を強取した上,

同人を絞殺した住居侵入,強盗殺人の事件等からなる事案である。

 

上記各強盗殺人等の犯行は,共犯者との間で,

大金を得て遊んで暮らすため,

資産家宅に侵入して金銭を強取し,かつ,

犯行の発覚を免れるために在宅した者を

皆殺しにするという計画を立てた上,

4か月足らずの間に相次いで敢行されたものである。

 

犯行態様も,資産家宅に押し入り,被害者をナイフで突き刺したり,

縛り上げたりして金品を強取した後,

タオルやコードなどで絞殺するという,生命の尊厳を

およそ顧みない残虐かつ冷酷なものであり,

更に(1)の犯行においては,被害者の殺害後,

犯行隠蔽のために放火にも及んだという悪質なものである。

 

何らの落ち度もない4名もの尊い生命を奪ったという結果は

誠に重大であり,各遺族の処罰感情は非常に厳しく,

これら連続的に敢行された凶悪な犯行が社会に与えた影響も大きい。

 

そして,被告人は,(1)の犯行については共犯者から誘われたものの,

(2)及び(3)の各犯行については自ら共犯者に対して

犯行を持ちかけている上,これら各犯行の実行に当たっては,

被害者らの殺害等,実行行為の重要な部分を担い,

共犯者と同等の分け前を得ている。

 

また,被告人は,平成元年に殺人等の罪により

懲役12年の刑に処せられて服役した前科があるにもかかわらず,

その服役中から,共犯者との間で資産家宅での強盗殺人を計画し,

平成12年5月に自らが釈放され,

次いで平成14年5月に共犯者が釈放されるや,

その僅か2か月余り後に,その計画に基づいて(1)の犯行に及び,

その後相次いで(2)及び(3)の各犯行に及んだものであって,

被告人には人の生命を軽んずる犯罪性向が顕著に看取される。

 

以上のような事情に照らすと,

被告人が本件各犯行の詳細を進んで供述し,

反省の態度が認められることなど,

被告人のために酌むべき事情を十分考慮しても,

被告人の刑事責任は極めて重大であり,

被告人を死刑に処した第1審判決の量刑を維持した原判断は,

当裁判所もこれを是認せざるを得ない

 

・全文はこちら(裁判所ホームページの本裁判のページ)

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